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矯正中によくある7つのトラブルとその対処法

矯正治療は長期的な取り組みとなるため、常にスムーズにいくとは限りません。
矯正器具が外れてしまったり、お口の中に問題が起こったりと、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。
「こういう時どうしたらいいんだろう?」という点について、事前に知っておいていただくことで、万が一トラブルが発生した際にも焦らず対処できると思います。
1.矯正器具が外れてしまった!
ワイヤー矯正は、患者様自身で取り外すことができません。
しかし、ワイヤー矯正を行っている中で、ふとした拍子に矯正装置が外れてしまう可能性があります。
特に、治療を始めたばかりの頃には、お口の中の装置が気になって舌で押してしまったり、ブラッシングの際に力加減がわからず引っ掛けてしまったりというトラブルが考えられます。
歯に固定しているとはいえ、絶対に外れないようなものではないので、ワイヤー矯正中に装置が外れてしまうのは、決して患者様の問題ではありません。
矯正器具が割れてしまった時の対処法
ワイヤー矯正装置が外れてしまった場合、そのまま放置してしまうと矯正治療がストップしてしまいます。
せっかく整ってきた部分も後戻りが起こるなど、さまざまなトラブルにつながります。
装置が外れてしまった場合には、すぐ歯科医院に相談して再度装着してもらうようにしましょう。
2.マウスピースが壊れてしまう
マウスピース矯正などで使用する着脱可能の装置は、取り扱い方によっては壊れてしまったり変形してしまったりすることがあります。
マウスピースが使えなくなってしまう原因としては、歯ぎしり・食いしばりなどの口腔習癖による破損や、外して置いておいたマウスピースを踏んでしまう、物を上に置いてしまう、はたまた紛失してしまうなど、いろいろなケースが考えられます。
お子様の場合は、取り外してどこに置いたか忘れてしまうということもあるようです。
マウスピースが壊れてしまった時の対処法
紛失を防ぐ方法としては、外している間はマウスピースを専用のケースに保管する習慣をつける、毎回同じ場所に置く、親御様が預かるなどルールを決めることが大切です。
一方、マウスピースが破損してしまった場合には、再度作り直す必要があるため、1万円〜3万円ほど費用がかかってしまいます。
また、マウスピースが使えなくなったからといってそのままにしておくと、矯正の効果が得られなくなり、歯並びの乱れが悪化してしまうリスクもあるので注意しましょう。
3.矯正中に虫歯になってしまう
矯正治療中は、誰もが虫歯リスクの高い状態になります。
特に、歯に固定するワイヤー矯正では、ブラッシングに慣れるまでが大変です。
装置に食べかすが残ってしまったり、普段通りの歯磨きができず磨き残しができやすくなってしまったりと、不便なシーンもあるかもしれません。
虫歯は放置していても治癒することはありませんので、早めに治療を行うようにしましょう。
虫歯ができてしまった時の対処法
初期の虫歯であれば、矯正器具を外さずに治療できるケースもあります。
フッ素塗布や装置のクリーニングを受けることで、進行を抑えることができるでしょう。
一方、ある程度の進行がみられる虫歯や、神経まで達している可能性のある虫歯は、矯正治療を一旦中断して、虫歯治療を優先する必要があります。
4.歯科医院に通えない状態になってしまう
歯科矯正を行っている途中でライフステージが変わることはよくあります。
進学や就職、結婚で地元を離れることになり、途中で通院できなくなるというご相談は意外と多いものです。
矯正治療に限らず、歯科治療は最後まで同じクリニックで行うことが理想です。
特に矯正治療では歯科医師との連携も重要なので、通院できる範囲内であれば、頻度を下げてでも同じ歯科医院で経過を見ていくことをおすすめします。
通院が難しくなってしまった時の対処法
遠方への転居などで通院が難しくなってしまう場合には、早めに転院先を探すようにしましょう。
転院先がなかなか見つからない場合には、今通っている歯科医院で相談してみるのも一つの手段です。
知り合いの歯科クリニックを紹介してもらえたり、同じメーカーの矯正治療を行っている歯科医院を教えてもらえたりする場合もあります。
5.治療後に後戻りしてしまった
治療を終えた歯には、少しずつ元の場所に戻ろうとする動きがあります。
この現象を「後戻り」と言いますが、後戻りの原因は歯の保定がきちんと行われていないことがほとんどです。
矯正治療を受けたことがある方は皆様ご存知だと思いますが、矯正治療には歯を動かす期間と歯を固定させる期間があります。
歯が移動して完了と思っている方もいらっしゃいますが、むしろ大切なのは、移動した歯をその場に保定するための取り組みです。
後戻りしてしまった場合の対処法
矯正完了後には、後戻りを防ぐための「リテーナー」と呼ばれる保定装置をしっかり装着するようにしましょう。
すでに後戻りが起こってしまった場合には、歯科医師に相談の上、改善方法を考えていく必要があります。
6.口臭が気になるようになった
矯正治療中は、装置によってお口が閉じにくくなったり、ブラッシングがうまくできなかったりと、慣れるまではいろいろな不便さを感じることがあると思います。
お口の乾燥や不十分なケアは、口臭を強くしてしまう可能性があります。
また、矯正装置に汚れが付着してニオイが出てしまうということもあるでしょう。
口臭が気になるときの対処法
ご自身でのケアだけでは不十分だと感じた際には、歯科医院で定期的なクリーニングを受けることをおすすめします。
7.スケジュール通りに治療が進まない
矯正治療は、歯科治療の中でも長期的な取り組みとなるものの一つです。
矯正方法やお口の状態によって差はありますが、基本的に1年〜3年ほどの期間をかけて歯並びを整えていくことが一般的です。
矯正治療を始める前には、患者様一人ひとりに合わせた治療計画を立てます。
しかし、必ずしも計画通りに歯が動くとは限りません。
途中で虫歯や歯周病の治療が必要となり中断してしまう場合や、マウスピースの装着時間が足りず歯が動かないなど、さまざまな理由でスケジュールから大きく予定が外れてしまうことも珍しくありません。
スケジュールがずれてしまった際の対処法

大幅な遅れが出てしまっている場合には、歯科医院で現状を踏まえた治療スケジュールを再度考える必要があるでしょう。